現在多くの国で大麻の合法化が進んでいます。医療大麻としての認知も少しずつ前進しており、我々ユーザは CBD と THC の違いをより深く理解しようという次のステップに進もうとしています。
大麻草にはCBD(カンナビジオール)と THC(テトラヒドロカンナビノール)、CBNなどの天然主成分のほかに100種類以上あると言われています。
CBDは麻(Hemp)または大麻(Marijuana , Cannabis)から抽出できます。
麻 | 大麻 | |
名称 | ヘンプ | マリファナ、カンナビス |
THC含有量 | 0.3%未満 (アメリカ) | それ以上 |
主な用途 | 産業用大麻として | 嗜好品として |
日本ではTHCの含有は一切認められていません。THC成分は違法ですのでご注意ください。

CBD はオイル・グミ・Vape(電子タバコ)といった様々なタイプで商品化されており、日本でも購入しやすくなってきました。
THCは陶酔感を生み出す大麻の主要な精神活性化合物です。ジョイントなど吸引することが一般的な摂取方法です。CBDと同じようにオイルやカプセルタイプも存在します。
ネイチャーカン公式サイト https://www.naturecan.jp/
CBD も THC のどちらもエンド・カンナビノイド・システム(ECS)に作用します。
エンド・カンナビノイド・システム(ECS)とは身体調節機能のことで、人間が生きていくための運動機能や食欲であったり、様々な感情や免疫のコントロール、記憶力や認知、発達と老化などの多くの機能に関わっています。

ところがCBD と THC のエンド・カンナビノイド・システム(ECS)の相互作用は「全く異なる効果」を持っているんです。
これからCBD、THCの違いを詳細に説明していきます。多くの共通点もあるのですが、使用方法を決める重要な違いを説明していきます。
CBD vs THC | 何が違うの?【徹底解説】
CBDとTHC 【化学構造】
CBDとTHCは全く同じ分子構造です。炭素原子21個、水素原子30個、酸素原子2個。ところが原子配列のわずかな違いが、人体への影響の違いを生むのです。
CBDとTHCはどちらもエンド・カンナビノイド・システム(ECS)に類似しています。これにより、カンナビノイド受容体とCBDやTHCが相互作用するというわけです。
この相互作用が脳内の神経伝達物質の放出に影響を与えます。神経伝達物質は細胞間で情報をやりとりする役割を担う化学物質であり、例えば痛み・免疫機能・ストレス・睡眠に関する役割を果たします。
CBDとTHC【成分の違い】
CBDとTHCは類似した化学構成にもかかわらず、異なる精神作用を持っています。 CBDは非精神活性化合物なので、抗不安・抗うつ、発作を抑えるなどの効果に期待ができます。

つまりTHCのような陶酔感を感じることはありません。
THCは脳内カンナビノイド1(CB1)受容体と結合し、陶酔感をもたらします。
一方CBDはCB1受容体との結合が非常に弱く、THCの陶酔感・高揚感を阻害し精神活性作用を弱める働きがあります。
CBDとTHC 【合法性】
アメリカでは大麻関連の法律が定期的に改正されています。
CBDは依然としてアメリカの規制物質法(薬物を5段階で分ける)ではスケジュール1に分類されています。
ヘンプ(麻)は規制物質法から削除されましたが、麻薬取締局(DEA)と食品医薬品局(FDA)は、依然としてCBDをスケジュール1の薬物として分類しています。
しかし、33の州やワシントンD.Cは高濃度のTHCを含む医療用大麻を合法化しています。

ただし資格のある医師から処方されなければいけません。
2018年6月、食品医薬品局(FDA)は小児用てんかんの治療薬としてCBDを使用した「Epidiolex」を正式認可しました。これはアメリカのケースです。
さらにいくつかの州では娯楽目的の大麻・THCの使用が合法化されています。合法化になっている州であれば、娯楽目的・医療目的であればCBDを購入することができます。

もしアメリカでCBDもしくはTHCを購入したい場合はコチラで州の法律を確認することが重要です。
なので、大麻が違法な州で大麻を所持していたり、処方箋を所持していない場合法的処置に直面する場合があるので気をつけましょう。

日本に関してはCBDは合法。THCは違法です。
CBDとTHC 【医療上の効果】
ネイチャーカン公式サイト https://www.naturecan.jp/
CBDとTHCには同じ医療上の効果が数多くあります。ところがCBDはTHCのような陶酔感になることはありませんし「副作用や依存性はない」とWHO(世界保健機構)も認め始めています。
さらに、CBDには以下のような症状を改善させる効果が認められ始めています。
- 発作
- 炎症
- 痛み
- 精神病または精神障害
- 炎症性腸疾患
- 吐き気
- 偏頭痛
- 抑うつ
- 不安
THCは以下のような症状を改善する目的で使用されます。
- 痛み
- 筋肉の痙縮
- 緑内障
- 不眠症
- 食欲不振
- 吐き気
- 不安

CBDとTHC 【副作用について】
CBDは大量に摂取しても問題がないことが認められ始めています。
CBDに伴う副作用の多くが、CBDと他に服用している薬との相互作用の可能性が高いという研究結果も出ています。(参照)
THCは以下のような一時的な副作用を起こします。
- 動悸
- 息切れ
- 口の渇き
- 目が赤くなる
- 反応が遅れる
- 記憶障害
- 不安
CBDの副作用には次のものが含まれます。
- 食欲の変化
- 倦怠感
- 減量
- めまい
- 下痢
これらの症状は精神活性特性の一部であり、CBD/THCともに致死的ではありません。
ただし、濃度の高いTHCを長期間使用すると、精神疾患などのリスクがあります。特にTHCを大量に摂取する青年期(10代-20代)がそれに該当します。
現時点で決定的な証拠はありませんが、大麻を大量に摂取すると総合失調症など精神疾患を起こす可能性も示唆されています。
CBDとTHC 【薬物検査】
CBDやTHCなどのカンナビノイドは体脂肪に蓄積されます。それらは使用後、数日間あるいは数週間ほど薬物検査に反応がでる可能性があります。
全ての薬物検査ではCBDを検出することはできませんが、CBD専用検査では検出が可能です。
標準的な薬物検査ではTHCに関連する成分を検出するためであり、THCやマリファナを使用していると陽性反応がでます。同様にヘンプ(麻)はCBDだけでなくTHCも抽出されるので、THCを使用していないと主張してもTHC検査で陽性になる可能性があります。
THCフリー(THC含有ゼロ)を主張する CBD製品であってもアメリカの法律では0.3%未満の含有が認められているので、完全にTHC含有がゼロであるということではないという認識が必要です。
したがって、薬物検査を受けている場合はCBDまたはTHC製品を使用しないでください。
なぜCBDオイルのTHC含有量について話し合うのか?
ネイチャーカン公式サイト https://www.naturecan.jp/
CBDとTHCは大麻草に含まれる主成分です。大麻(マリファナ)も麻(ヘンプ)もCBDとTHCを生成します。
特徴 | |
大麻(マリファナ・カンナビス) | THC濃度が高い |
麻(ヘンプ) | CBD濃度が高い |
大麻株の系統には平均12%のTHCが含まれています。なのでCBDオイルに若干のTHCが含有している可能性があります。
ただしアメリカではCBDオイルに0.3%以下のTHC含有であれば合法となります。日本では違法ですのでご注意ください。
【まとめ】CBDをうまく活用してストレスを回避しよう
ネイチャーカン公式サイト https://www.naturecan.jp/
CBD/ THC共に医療上のベネフィット(利点)があります。どちらの成分も比較的安全だと考えられていますが、服用している他の薬との副作用の可能性もあるので注意が必要です。CBDを使用する前に質問や不安な点があれば医師や大麻を取り扱う臨床医に相談してください。
CBD | THC | |
合法ですか? | ○合法 | ×違法 |
ハイになるか? | ×ならない | ○なる |
エンド・カンナビノイド・システム(ECS)と相互作用するか? | ○ | ○ |
副作用はあるか? | △少しはある | ○向精神薬の副作用がある |
薬物検査で陽性? | △可能性がある | ○(陽性反応が出る) |
痛みをやわらげる? | ○ | ○ |
吐き気を軽減する? | ○ | ○ |
偏頭痛をやわらげる? | ○ | ○ |
不安を軽減する? | ○ | ○ |
うつ病を軽減する? | ○ | × |
発作を減らす? | ○ | × |
炎症を改善する? | ○ | ○ |
不眠を改善する? | ○ | ○ |
精神病改善する? | ○ | × |
食欲増進する? | ○ | ○ |
様々な用途に使用できる? | ○ | ○ |
CBDはまだまだ研究段階です。”合う合わない”も個人差があります。是非、今回の内容を参考にしてCBDを上手に活用してみてください。

職場の人間関係、育児のストレスなど悩みごとは尽きません。CBDがあなたをストレスから守ってくれるかもしれません。
厳しい7つのテストをクリアした製品のみを出荷している、英国発CBDブランドNaturecan(ネイチャーカン)がおすすめ。使用した体験談などはこちらをご確認ください。

ネイチャーカン公式サイト https://www.naturecan.jp/
参照サイトhealthline
参考文献
- Atakan Z. (2012). Cannabis, a complex plant: Different compounds and different effects on individuals. DOI:
10.1177/2045125312457586 - Bergamaschi MM, et al. (2011). Safety and side effects of cannabidiol, a Cannabis sativa constituent. DOI:
10.2174/157488611798280924 - Cannabidiol (CBD): Pre-review report. (2017).
who.int/medicines/access/controlled-substances/5.2_CBD.pdf - Cannabis and cannabinoids (PDQ) — health professional version. (2019).
cancer.gov/about-cancer/treatment/cam/hp/cannabis-pdq - Cannabis (marijuana) and cannabinoids: What you need to know. (2019).
nccih.nih.gov/health/cannabis-marijuana-and-cannabinoids-what-you-need-to-know - ElSohly MA, et al. (2016). Changes in cannabis potency over the last 2 decades (1995–2014): Analysis of current data in the United States. DOI:
10.1016/j.biopsych.2016.01.004 - Food and Drug Administration. (2018). FDA approves first drug comprised of an active ingredient derived from marijuana to treat rare, severe forms of epilepsy [Press release].
fda.gov/news-events/press-announcements/fda-approves-first-drug-comprised-active-ingredient-derived-marijuana-treat-rare-severe-forms - Segal-Gavish H, et al. (2017). BDNF overexpression prevents cognitive deficit elicited by adolescent cannabis exposure and host susceptibility interaction. DOI:
10.1093/hmg/ddx13